Ledger Staxを購入してみたので、徹底レビューします!
わたしはこれまで、Ledger Nano S、Ledger Nano Xと2つのLedger製品を使ってきました。
3つ目のハードウェアウォレットはさすがに要らないのでは?と思いつつも、最先端のウォレットに触れてみたい気持ちが勝りました。
強烈な円安の影響で、発売当初は4万円台前半だったと記憶しているLedger Staxも今では7万円近い金額で販売されています。
とてもじゃないですがかんたんにはポチれない金額なので、すごく悩んだ末に購入してみました。
買ってみた結果、良かったのか、悪かったのか。使いやすいのか、使いづらいのか。
開封から実際の使用感までを徹底レビューしていこうと思います。
結論:すごく人を選ぶ商品
Ledger Staxは買いなのか?
しばらく使ってみたわたしの正直な感想としては、「かなり人を選ぶ商品だな」というところです。
その理由は、金額の面がとてもおおきいです。
Ledgerのハードウェアウォレットは15,000円程度からラインナップされていますが、このLedger Staxは約68,000円と、強気な価格設定です。
Ledger Staxを買いたい人でも躊躇する金額だと思いますし、躊躇しているからこそレビューを読んでいるんだと思います。
そんなLedger Staxですが、迷わず買うべき人もいます。
- とりあえず一番良いものを買う人
- ガジェオタ気質な人
とりあえず一番良いものを買う人や、ガジェオタ気質な人は迷わず買いです。
セキュリティ・デザインともに現在最先端のハードウェアウォレットを所有できる満足感があります。
コスパは正直良くないとは感じますが、Ledger社がフラッグシップ機に据えているだけある、洗練されたデザインとセキュリティで暗号資産をしっかり保管することができます。
気になるのは価格面ですので、もし今の円安が落ち着いてきて、発売時の価格に戻るようなことがあれば間違いなく”買い”な製品です。
コスパ重視で考える人であれば、Ledger Nanoシリーズで十分だとも感じました。
そこも含めて開封からレビューをしますので、参考にしてみてください。
Ledger Staxの開封
まずは外箱から
Ledger Staxとマグネットシェルが一つの箱にパッケージされていてとてもスッキリした印象です。
箱を開けるとこんな感じ。とてもシンプルでいいですね。
本体、マグネットシェルに加え、説明書やステッカー、シークレットリカバリーフレーズを書き写す台紙が3枚、その他紙が数枚入っています。
つぎに本体も見ていきましょう。前面から
充電はUSB-CとQiが使えます。
側面
「welcome to Ledger Stax」の文字が良いですね!
裏面
購入した時の保護シートが貼ってあります。
設定画面
つぎに設定画面です。
日本語には未対応ですので、設定はすべて英語で行います。
まずはOSのアップデートから。
シークレットリカバリーフレーズの設定はこんな感じです。
文字を打つと候補が出てくるので、単語すべてをタイプする必要はありません。
本体側面の名前も設定しましょう。
わたしはこのウォレットのENSを設定しました。
設定した文字列が側面の湾曲したところに表示されます。
Ledger Staxの良いところ・悪いところ
買ってからしばらく使い込んでみたので、使い心地もレビューしていきます。
使ってみて感じた良いところ、悪いところを紹介します。
LedgerStaxの良いところ
良かったと感じたところは以下の5点です。
- バッテリーの持ちがとても良い
- 本体が薄くて持ち運びしやすい
- NFTと画像を待ち受けに設定できる
- クリア署名で内容がわかりやすい
- 持ち歩きたくなる
バッテリーの持ちがとても良い
バッテリー持ちはすごく良いです。
Ledger Staxには、E Inkという電子書籍リーダーによく使われるディスプレイが採用されており、省電力設計でバッテリーが長持ちします。
1日中外に持ち出して複数回使ったとしても、5%〜10%くらいしかバッテリーを消費しませんでした。
週に一回程度充電すれば充分なくらいで、充電回数が少なく済むためバッテリーの劣化も抑えられそうです。
本体が薄くて持ち運びしやすい
iPodの父と呼ばれるTony Fadell(トニー・ファデル)さんが設計に大きく携わっており、本体のデザインに強いこだわりを感じます。
本体はiPhoneよりもひとまわり薄く感じますし、本体を保護するマグネットシェルを着けたとしても、邪魔に感じることは無いでしょう。
わたしはLedger Staxを使うわけでも無い日でも、ポケットに入れて持ち運んでいます。
NFTと画像を待ち受けに設定できる
Ledger Staxは待ち受けにNFTなどの画像が設定できるので、好きな画像を設定してオリジナリティを出すことが可能です。
クリア署名で内容がわかりやすい
Ledger Nanoシリーズとの最大の違いはやはり、大きな画面があることのアドバンテージでしょうか。
署名する内容をLedger Staxで確認してから署名することができるクリア署名という機能が実装されてます。
そのため、自分がどんな内容の取引に署名しようとしているのかがしっかり理解でき、詐欺対策にもなります。
持ち歩きたくなる
とくに使う予定が無い日でも、持って出かけたくなります。
暗号資産オタクなわたしとしては、暗号資産を身近に感じるデバイスがあることが嬉しいので、外出時に持っていくことが多いです。
Ledger Staxは、そういう「所有欲を満たしてくれるデバイス」かなという印象です。
Ledger Nanoシリーズをネックレスにしてファッションの一部にする人もいるようですし、似たようなものですね。笑
Ledger Staxのイマイチだったところ
ここはイマイチだったと感じたところは以下の6点です。
- タッチの感度がイマイチ
- 待ち受けの画像が薄い
- 日本用にローカライズされていない
- マグネットシェルの磁力が弱い
- 画面遷移がチープに感じる
- ひとつ前の映像が残る
タッチの感度がイマイチ
E Incという、液晶等とは違うディスプレイを採用しているためか、スマホのように感度の良いタッチは実現できていないようです。
タイピングの速度は当然遅くなり、一昔前のテプラや電子辞書くらいのタイピング速度になります。
とはいっても、パスコードを解除するときや設定を変更するときくらいしか、何文字もタイプすることは無いので、「まぁこんなものか。」と思えばそこまで気にはなりません。
日本用にローカライズされていない
Ledger Staxのシステムを日本語に設定することはできません。
もちろん購入前に調べてわかった上で購入しましたが、設定画面や初期設定の時に、英語で書かれると少し不便だなと感じました。
現在設定できる言語は以下の7か国語です。
- 英語
- スペイン語
- フランス語
- ポルトガル語
- ドイツ語
- ロシア語
- トルコ語
日本語にも対応してほしいなぁ…
以前は3か国語しか対応していなかったので少しずつ増えているようで、今後に期待します。
マグネットシェルの磁力が弱い
マグネットシェルはLedger Staxと磁石でくっつく保護ケースで、日常使用の際のキズからLedger Staxを守ってくれます。
持ち運びする場合などには常に着けておきたいものですが、磁力が弱く、Ledger Staxを操作していると頻繁にズレてきます。
ロックを解除するときに本体右サイドのボタンを押す必要があり、このときマグネットシェルから外れてしまうこともあり、この辺りは未完成なデバイスだなと感じます。
画面遷移がチープに感じる
これは、E Inkというディスプレイを使っていることが理由ですが、画面が変わるごとにワンテンポ書き換えるための間があり、これが
ひとつ前の映像が残る
画面が遷移したタイミングで、ひとつ前に表示されていた映像が残っていることがよくあります。
これもE Inkというディスプレイの性質の問題ですが、省電力・バッテリー持ちのために犠牲にした部分は大きいなぁと感じます。
注文・配送
最後に、注文から配達されるまでの状況もざっくりと話します。
注文は公式のウェブサイトから注文しました。※購入の際は必ず公式ウェブサイトから注文してください。
金曜日に注文し、翌週の水曜日にDHLという配送業者でフランスから発送され、ドイツを経由して空輸されました。
そして、手元に届いたのが注文した次の週の土曜日です。1週間と1日かかりましたが、これは金曜日に注文したからだと思います。
土日は営業日ではないと思いますので、週の前半に注文すれば土日を跨がずに発送されて早く手元に届く可能性があります。
日本に到着後はDHLから佐川急便に引き継がれ、佐川急便が玄関前まで配達しますので、受け取りは土日もOKです。
まとめ
Ledger Staxを買って使ってみた感想としては、マイナスポイントも多い製品だな。というところでしょうか。
ガジェオタの所有欲を満たすことが目的のような製品に感じました。
わたしはガジェオタ気質なので購入に踏み切った面もありますが、資産を保管できればそれで充分と考えている方はむしろLedger Staxは買うべきではないと感じました。
大きなディスプレイがあるメリットとして挙げられるのはクリア署名と壁紙機能ですが、
これは廉価版で約2.5万円安いLedger Flexをにも実装されている機能ですので、そちらも検討してみてもいいかもしれません。
Ledger Nanoでも全然OK
それすら必要なく、秘密鍵を安全に保管できればそれでOKという方であれば、Ledger Nanoシリーズを購入しましょう。
iPhoneで使う予定の方はNano X、パソコンやAndroidのスマホで使う方はNano S Plusで良いと思います。
この違いは、iPhoneではNano S Plusを使うことができないためで、Bluetoothでの接続が可能なNano Xが最良の選択となるでしょう。
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